【DX推進理念】
環境問題への対応や経済のグローバル化等、企業を取り巻く環境変化は激しさを増しています。
そのような中、私たちは自動化の推進やデータに基づいた生産性向上に努め、永続的に輝き続ける企業を目指します。
【DX基本方針】
単にアナログからデジタルに変更するだけでなく、デジタル/IoT技術を活用した業務改革の推進、付加価値向上に努めて参ります。ひいては、競争力強化に資するビジネスモデルの変革を目指します。
DX推進計画は3段階で構成しており、段階を経て価値の創出を実現します。
現在は、フェーズ3(自動化による生産性、品質向上で高付加価値製品を提供)に取り組んでいます。
各フェーズごとの取り組み
フェーズ1 DXによる業務改革推進のための基盤整備(2017年~)
・IoTを活用したデータ収集
・業務の流れを可視化およびデジタル化
アスカDXビジョンの前段として、2017年に車載製品獲得のために車載プロジェクトを開始しました。その中で、製品の加工情報取得や管理、情報の即時提供が求められました。例えば、車載ラインでの「受入~めっき等加工処理~出荷」までにおいては、
といった一連の加工点情報を即時自動保存し、検索や出力するため、各装置(PLC)にセンサを設置しました。これにより、「各種データの自動収集/保存」の環境構築を行いました。
(名称:加工点管理システム)
次に、即時検索に対応した加工履歴データを出力するソフトウェア(名称:実績管理システム)を内製で開発しました。
システムの作成や保守管理のため、常に人材確保し、FA/情報処理すべてにおいて社内でも完結できるように組織体制の構築を行いました。
フェーズ2 データの利活用で付加価値を創出(2021年~)
・加工点管理システムによるデータを分析し、品質改善、予知保全、予防保全、省エネ、省資源に展開
・小型軽量化デバイスによる作業手順や状況のリアルタイム把握とそれに伴うアクション
フェーズ1で構築した加工点管理システムによる加工情報および工程処理状況等を活用し、通知制度(アラームやポカヨケ処理)や工程フロー制御を行っています。
フェーズ3 自動化による生産性、品質向上で高付加価値製品を提供(2025年~)
・ロボットの使用による工程及び工程間作業の自動化
・AIによるビックデータを活用した最適な生産アレンジメント
昨今の人材確保競争の厳しさおよび半導体ウェハの大型化は、人による作業を困難にしつつあります。このため、ロボットへの置き換えや最適な生産段取り条件の自動生成など、AIやロボティックスを駆使した生産環境の構築を行って参ります
基本的なデジタル化(チェックシートや回覧)は外部ツールをメインに、複雑な処理や情報を用いた装置へのフィードバック処理などは、内製をメインに利活用する方針です。DX推進に向けて、課題の状況や内容に応じた多様な選択肢による解決を図り、スマートファクトリー化を目指します
【DXにより目指すところ】
「企業競争力向上」「変革への対応力」「環境対応」とする。
【DX取り組み体制】
代表取締役社長をトップに創夢部が各部門を統括しています。また、創夢システム課が部門横断支援および社内情報ネットワーク管理やFA制御対応の実務を行っています。
【現在の取り組み】
2025年から、フェーズ3(自動化による生産性、品質向上で高付加価値製品を提供)に取り組み始めています。
半導体産業では、大口径ウェハの開発が進みつつありますが、大口径ウェハは1ケースが重量物となり、人での作業は困難になります。
また、情報セキュリティや環境問題にも対処するため、以下の環境整備を行います
【デジタル人財】
創夢(そうむ)システム課ではDX推進の専門スタッフを配置し、デジタル人財(「人は財産」と位置づけ)として装置(FA制御含む)をはじめ、データベースや社内用アプリの開発を行っています。製造や品質管理部門でもデジタルツールを用いた改善を行い、お互いに情報共有しながら社員のデジタルスキルアップを進めています。
【成果指針】
製造装置や間接業務での自動化、効率化を図り、前年比2%以上の削減を目標とします。
全体最適化を理解し、スピード感をもってDXを主導、推進できるように、全社員の10%以上がアスカDX推進活動への参画を目標とします。
【社長コメント】
当社は、めっき技術の開発から製造、評価試験まで一貫して行っております。特に車載製品では、すでに加工履歴の長期保存、即時開示が行える加工点管理システムを構築しています。
また、顧客からの問い合わせへの早急な対応やICカード/バーコード活用による加工条件の自動設定などによるヒューマンエラーの撲滅も達成しております。
しかし、コスト削減の要望や原材料費、人件費の高騰により、改善活動はさらに急務となっております。
そのため、今後はスマートファクトリーを目指し、ロボット導入による生産工程の完全自動化やAIを活用した工程管理の自動化に取り組んで参ります。「アスカDXビジョン」を遅滞なく進め、企業価値向上を達成し、豊かな社会の実現と持続可能な成長を遂げるように邁進して参ります。
※ISO9001:1994年版を1999年5月に認証を取得。また、2006年3月にはISO14001:2004年版を認証取得しております。現在では2018年3月に更新したISO14001:2015年版の認証を取得しています。2018年9月にISO9001:2015年版、及びIATF16949:2016年版を認証取得しました。